鉄の材料は、ほとんどがもともと黒皮がついた状態で仕入れます。
その鉄の材料で作った作品のままでは錆びていくので、溶接体験で出来たものに簡単にラッカースプレーなどで表面を仕上げますが、本来の錆び止め効果は期待できません。
なかでも特にクリアーのスプレーは、錆び止め効果のある顔料が入っていないため、色付きのスプレーよりも防錆効果が低いと言われています。
ただ、室内であまり人の手が触らない状態で置いておくだけなら問題がないので、塗装時間の短縮に、スプレーだけでお持ち帰りいただく場合があります。(その場合は30分~1時間ほど乾燥に時間が必要です)
しかし、屋外でその作品をお使いになる時や、人の手の脂が頻繁に着くような使い方をされる場合は黒皮の素材感を活かしてクリア塗装で・・・といった簡易な塗装はオススメできません。
しっかりとした防錆効果を出すためには、まずは錆び止め塗料を下地として塗って、しっかり乾いた後に、仕上げ塗料を塗らないといけません。
本来はそのように塗装に時間をかけて、剥がれにくい表面仕上げとなります。
弊社の製品でも、まずはグレーの錆び止めを塗り、しっかり乾燥させています。
体験に来られる一般のお客様は、どちらかというとアーティスティックな方が多いので、「そのサビに味がある」と言われる方もいらっしゃいます。
確かに厚みのある鉄の材料の場合は、少しぐらい錆びたところで、朽ち果てるなんてことはありません。
しかし、もししっかりとした防錆効果を出したいなら、錆び止め→仕上げの塗装をするために最低でも1日はかかりますし、別に経費もかかってきます。(ご希望の方はお見積りいたします)
ですので、体験で作られた作品には簡単にラッカースプレー塗料を塗るか、そのままお持ち帰りいただき、ご自分でたとえば↓こんなスプレー↓で、下塗りから塗装されることをオススメします。
コツは均一に散布して、しっかり乾かすこと!